乗り継ぎ自転車泥棒

自転車を盗まれた。

今どき珍しい話でもないのだが、ちょいと変わっていたのは、現場に別の自転車が残されていたということだった。その自転車には、近所のマンションの管理組合の登録シールが貼ってあった。

そう、比較的様子のいい自転車を盗んで走っていたら、もっといい自転車(わたしの)が目に付いたから、乗り換えるために盗んだ。まぁ、そんな感じだった。

乗り捨てるつもりなら、乗り換える手間をかける意味がない。だから、欲しくて盗んだのだろう。そう思うと多少の慰めにはなった。わたしの元にないとしても、大事に使ってもらえるなら人類全体としての効用は下がらない。盗難保険には入っていたから、わたしの経済的損失は大きくない。買って2か月少しだから、新車になったところで、少しも嬉しくないとはいいながら。

そして、一週間もしないうちに、わたしの自転車が公園に放置れているのが発見された。

そぼくにフシギだ。盗んだオマエ、いったい何がしたかったんだ?






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